グループホームで働くこと 介護職としてグループホームに勤務する際に知っておきたいこと

看取り介護などグループホームのやりがい

要介護度が上がって寿命を迎える時期が来ても、病院に入ることなく最期までグループホームにお世話になりたいと考える人は珍しくありません。終末期に入ると病院で延命治療を施されるのが普通でしたが、体中に機器を取り付け、鼻からチューブを通してベッドに寝かされる状態を好ましく思う人は多くありません。こうした延命治療は見直され、尊厳ある最期を迎えられるように、介護施設で看取り介護が行えるようになりました。グループホームでも看取り介護を行う施設は増えています。看取りは医師の指示に従って適切に疼痛感和などの処置を施し、少しでも穏やかに死を迎えられるようにサポートすることです。

寿命が残り少なくなってくると、嚥下が悪く、食べられる量が減ってきます。それと共に目力や意欲も低下し、これまでの動作ができなくなってくるのが一般的です。その後の食事は誤嚥性肺炎を防ぐことを重視しながら少しでも食べられる状態に調理したものを与え、それも難しくなると、最大限に苦痛を取り除いてあげることに注力します。この頃になると、介護士の多くは利用者の人生を寂しいものにしたくないという思いを抱き、家族を看ているような気持ちで利用者に寄り添います。してあげられることは少なくなりますが、一人で逝くことのないように、可能な限りそばにいてあげるようにする介護士も多いです。そして、利用者が息を引き取ったときは色々と反省の念も浮かびますが、終末期に得られた利用者やその家族からの笑顔や感謝から、やりがいや達成感を感じるのです。